フィールドノート

春の日差しを受けて、ザゼンソウ(サトイモ科)の花が顔をのぞかせています。

ザゼンソウはミズバショウの仲間で、冷涼な湿地を好みます。 花びらのように見えるのは、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれるもので、いぼいぼの肉穂花序にくすいかじょを包んでいます。 この様子が、僧侶が座禅を組む姿に見えることが名前の由来です。

肉穂花序にくすいかじょ

穂状花序すいじょうかじょの特殊化したもの。多肉な花軸の周囲に柄のない花が多数密生するもの。仏炎苞(ぶつえんほう)をもつ。

この2つの写真は、浅間山の北側と南側を同じ日に撮影したものです。

北から見た浅間山
北から見た浅間山
南から見た浅間山
南から見た浅間山

同じ山でも、北と南ではこんなに雪の様子が違います。
「雪化粧」という言葉がありますが、春の浅間山はどうやら、

「南はすっぴんで北は厚化粧」

ということのようです。

山肌に白く雪をまといながらも、地下には熱いマグマをたぎらせ、
雪化粧を落として見せる浅黒い地肌もやがては緑に萌え染める春。

火山の表情は味わい深いですね。

(F)

村上山に昇る小望月(17:00)
村上山に昇る小望月(17:00)

年の始まりにふさわしく、村上山の上に冴えざえと十四日の月が昇ってきました。
新年を山で迎える「ご来光登山」も格別ですが、「ご来光」ならぬ「ご来月(?)」もなかなか風情のあるものです。

年の始め、月の初めにちなみ、以下に満ち欠けする月の呼び名をまとめました。

すっかり葉を落とした木の枝にホオジロがとまっています。

ホオジロ
ホオジロ

ホオジロは初夏から夏にかけて、木の梢などよく目立つところに出てきて、胸を大きく反らせてさえずります。
そのさえずりは、

「一筆啓上つかまつそうろう
「サッポロラーメン味噌ラーメン」

などと聞きなしをされます。

紅葉シーズンを迎えた鹿沢に初雪が降りました。
赤いハウチワカエデと、その上に積もる白い雪の対比が鮮やかです。

鹿沢にツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)が飛来しました。

鹿沢に飛来したツマグロヒョウモン(♀)
鹿沢に飛来したツマグロヒョウモン(♀)

ツマグロヒョウモンは、アフリカやインドなど熱帯から亜熱帯にかけて多く生息するチョウです。
日本では南西諸島から東海地方にかけて分布し、1990年代まではこのチョウを関東地方で見かけることはほとんどありませんでした。

暑い夏が終わり、草むらで耳をすませていると、さまざまな虫の鳴き声が聞こえてきます。

秋に鳴く虫にはいろいろありますが、今日はそのうちのひとつ、ヤブキリ(バッタ目キリギリス科)を見てみましょう。

ヤブキリのメスは腹部から産卵管がまっすぐに伸びる
ヤブキリのメスは腹部から産卵管がまっすぐに伸びる

鹿沢インフォメーションセンターでは、7月16日に自然体験ツアー「かご登山とやまフラワーハイキング」を開催しました。

当地は昨年9月に「浅間山北麓ジオパーク」に認定されました。 これを記念し、今回のツアーでは、当ジオパークのマスコットキャラクター「あさマン」の缶バッジを参加者全員にプレゼント。ツアー中に着用してもらいました。

あさマン缶バッジ
「ぎょうざみたい」と評判のあさマン

仕事を終えて帰路につく途中、ふと道端を見ると、牛が1頭、脱柵していました。

湯の丸高原では、毎年レンゲツツジの開花に合わせて、牛の観光放牧が行われています。
急いで湯の丸高原ホテルに牛の脱柵を伝えに行きました。

「牛が1頭脱柵しているんですが」
 「場所はどのあたりですか」
「九十番観音の少し上です」
 「民宿わたらせの近くですね。わたらせの鴇沢さんに応援を頼みましょう」

湯の丸高原ホテルの従業員を現場へ案内すると、すでに鴇沢さんが到着していました。

 「車との接触事故が心配だね」
「鴇沢さん、どうしますか」
  「牧柵の有刺鉄線を切って中へ入れるしかないな」

脱柵した牛
脱柵した牛

湯の丸高原北面に、メスのニホンジカの群れが姿を現しました。

湯の丸高原に現れたニホンジカの群れ
湯の丸高原に現れたニホンジカの群れ

ニホンジカは1980年代以降から数が増え、これに伴い各地で農林業への被害や、自然の植生が大きく変わってしまうなどの影響が見られるようになりました。